2018年02月19日

2019ルール大改正

2018ルール@.jpg2019 年からスタートする新ルールについて、2017 年の年初にその目的と変更案の詳細がR&A (英国 ゴルフ協会) と USGA (米国 ゴルフ協会)から発表されました.今回の大改訂は、ゴルフの普及に資するルールの簡略化とプレーのスピード化を図ることが目的といわれています。改訂後の新ルールでは、ハザードとスルー・ザ・グリーンというルール上、重要な役割を果たしてきたゴルフ用語がなくなったり、ペナルティーエリア と ジェネラルエリアという新用語が加えられたりしています。これまでのハザードがペナルティーエリア、スルー・ザ・グリーンは ジェネラルエリアと呼ばれるようになり、複雑すぎたと思われるルールを簡略化し、ゲームの本質を変更することなくプレースピード向上に繋げます。また、不必要と思われていた罰則が減り、グリーン上でのプレーとハザード内のプレーがルール違反をせずにプレーしやすい規則になります。さらに、救済方法、特にドロップ方法が大幅に変わります。

ダイヤ 救済 (ボール ドロップ) の規則 簡略化
2018ルールA.jpg救済については、ボールドロップが肩の高さと制限されているものが、どんな高さでも良くなります。右写真のように、地面すれすれ数センチでOK 。但しプレースすることは許されません。また、ドロップが許される範囲も「クラブレングス」というルールから、明確な数値で表現されます。現行のルールでは、救済の起点となるポイントから「1 クラブレングス内のホールに近づかないエリアにボールをドロップする」と定められている無罰の救済のケースは、20インチ(約50cm)内、1 打罰の救済で2クラブレングス内のケースは 80インチ(約2m) 内へと変更されます。今までよりプレーが許されるエリアは狭くなりますが、肩の高さからドロップする必要はありません。

また、ドロップ後にボールが規定のエリアから出てしまう場合、新ルールでは規定のエリア外からのプレーは原則許されません(現行ルールは 2 クラブレングスまでOK)。ドロップの回数上限はなくなり(現行2 回まで)、エリア内に球が止まるよう何回でも可能。但し、どうしても止まらなければ、エリア外の出来るだけ近くにドロップ出来ます。

さらに、1打罰の救済の「ウォーターハザード」は、名称が「ペナルティエリア」と変更され、エリアは赤線(現行のラテラル ウォーターハザード)でマークされることがあらゆるゴルフ場で推奨されます。なので、処置に時間の掛かりやすかった黄色線のペナルティエリアは殆どなくなり、プレースピードは向上するでしょう。

ダイヤ グリーン上のプレーに係わる規制緩和
2018ルール3 .jpgグリーン上でのプレーでは、パットをする時にピンを抜いても抜かなくとも良くなります。つまり、ロングパットで同伴競技者にピンへの付添いを頼みたいケースでピンを残したままでOK。また、下りのパットでピンを残してパットをするような選択肢も可能になります。また、グリーン上で自分のパットのラインに触れることが許され、スパイクマークを含むどんな傷の修復も許されます。加えて、グリーン上で誤ってボールを動かしてしまうケースは、理由の如何を問わず無罰になります。

ダイヤペナルティーエリア内のプレー他
ペナルティエリア (現行のウォーターハザードとバンカー) 内でルースインペディメント(石、葉、小枝など)が取り除けるようになり、バンカー以外ではソールも出来るようになります。ペナルティエリアは 原則 赤杭と赤線で示されますが、境界線が黄色杭と黄色いラインで示されることもあり、前者はレッドペナルティエリア、後者はイエローペナルティエリア と名称が変わります。但し、ペナルティエリアは 黄色杭にする特別な理由がある場所以外は赤にすることが推奨され、殆どの場合、赤杭あるいは赤線で示されることになるでしょう。どちらのエリアも1 打罰で救済を受けられますが、どのような救済かは赤と黄色で異なります。

レッドペナルティエリアの救済は、@ボールがその境界線を横切った位置から 80 インチ(約2m) 内のホールに近付かないエリアにドロップするか、A入ったポイントとピンを結んだ後方線上にドロップするか、B元の位置に戻ることが出来ます。

イエローペナルティエリアの場合は、@入った所からピンを結んだ後方線上にドロップするか、A元の場所に戻ってプレーをするか2つの選択です。なので、レッドペナルティエリアの救済処置の80インチドロップが出来ません。この点がプレー進行の遅れに影響が大きいとされることから、イエローペナルティエリアは出来るだけなくすことが2019年新ルール改正で推奨されるという訳です。

その他、距離測定器の使用許可や1 ホールの最大スコアの設定、スピードプレーの義務化など、ルールがシンプルになってプレースピード向上に繋がることでしょう。

ダイヤ 2019 新ルール大幅改正の概要
1)ボールを探していて、誤って自分のボールを動かしてしまってもペナルティを課さない。
2)救済を受ける場合、地面のすぐ上から、あるいは、どの高さからでも、ボールを落とすことが認められる。
3)どのプレーヤーもドロップエリアが公平に同一になるよう、1 クラブレングス、 2 クラブレングスの代わり、それぞれ20インチ(50p)、80インチ(2m)に統一スケールとなる。
4)ロストボールを探す時間を5 分から3 分にまで短縮。
5)人に付き添われない旗竿をホール内に残したまま、パッティンググリーンからプレーでき、旗竿に当たった場合でもペナルティを課されない。
6)パッティンググリーン上のスパイク痕を含め、グリーンのダメージを直すことができる。
7)貴方がマークし、拾い上げ、リプレースした後で、何らかの理由によりボールが動いた場合は常にボールをリプレースできる。
8)バンカー及びペナルティーエリア(現在はウォーターハザードとされている)のなかで、木の葉、杭などの自然物に触れたり動かしても許される。
9)ペナルティーエリア(現在はウォーターハザードとされている)のなかで、アドレス時・バックスイング時を含め、自分のクラブが地面に触れても許される。
10)ストローク前にスタンスを決めている時、キャディーを自分の後ろに立たせて、アドレス確認等させることを認めない。
11)グリーン上で誤って自分のボールを動かしてまった場合、ペナルティを課さない。
12)ストローク後に、貴方のボールが誤って自分又は自分のゴルフバックに当たった時、ペナルティを課さない。
13)貴方又はキャディーがパットラインに触れても許される。
14)2 打罰でバンカー外での救済を受けることができる、アンプレアブルの選択肢を追加的に認める。
15)各ストロークを40 秒以内でプレイするよう促す新ルール案。
16)プレーヤー全員に、時間を節約するためにストロークプレイで『レディ・ゴルフ』をするよう勧める。
17)ペナルティも含め、委員会が独自の行動規約を採択することを認める。
18)他の人に告げずに、自ボールの確認やダメージをチェックする目的で、ボールを拾い上げても良い。
19)委員会が砂漠やジャングルなどのエリアをペナルティーエリアとして指定できる。
20)あるホールでスコアが委員会の設定による最大スコアに達した場合、ピックアップが認められるという、新ストロークプレイ形式。
21)キャディーが、貴方の許可を受けずにパッティンググリーン上に貴方のボール・マークをして、拾い上げることができる。
22)「ストローク・アンド・ディスタンス(前進4打)」に代わる選択肢で、自分の元のボールが失われた場所、または、アウト・オブ・バウンズになった場所に近い場所から2 打罰でプレーすることが認められる、ということを検討。
23)二度打ちの場合、無罰化を検討。
24)怒りで壊したクラブを引き続き使用できる(例えば曲がったパター等)ことの検討。
25)プレーのために選べるクラブは14 本までとし、たとえストローク中に損傷したとしても、クラブの交換は認められない禁止規定の検討。

などなど、今まで仲間内だけのオリジナルールだったり、疑問視されていたようなルールが無くなって、すっきりした世界共通ルールになりそうです。その分、プレーの進行がより厳格になりますから、その辺もしっかり認知しておきましょう。周囲の皆さんにも伝えて下さいね。

詳細は…https://www.mamejiten.com/golf/diary/R/079.html

※ゴルフ豆知識より抜粋
posted by プロゴルファーKAZU at 12:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | ルール・マナー

2018年01月09日

フェイスブログレッション

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2017大晦日、いつものようにNHK紅白のあとは「ゆく年くる年」。遠くで聞こえてくる祭囃子(まつりばやし)に誘われるように、年が明けると近所の神社に初詣に出かけます。

nakayama_kaji5.jpg手水を済ませ、鳥居の先のやや急な石段の途中で10分ほど待つ。心なしかいつものように大勢の参拝客で賑わっていないようす。粛粛と御祈願を済ませると、境内の東側から威勢のいい自治会の青年団が、つきたてのお餅の入った「お雑煮」と「甘酒」を参拝客一人一人に振舞ってくれる。パチッ、パチッと時折り聞こえる焚火の火花をチラリと気にしつつ、「また年が明けたなぁ…」としみじみ感じて。

曜日の巡りで今年は例年より少々長めのお正月で、翌2日は、駅前の評判の良い中華飯店で身近な親族と初顔合わせするのがすっかり恒例となった。肝心なゴルフというと暫く練習不足で、パソコンの前にいる時間を少し減らして、そろそろ重たくなってしまった腰を上げようと思っている昨今です。

さて、2018年の最初は「フェイスブログレッション(FP値)」についてお話します。

FP値とグース.jpg

クラブヘッドのリーディングエッヂからシャフトセンターまでの幅の数値を「フェイスプログレッション(FP値)」といいます。また、ヘッド形状を「グースネック」「セミグース」「ストレートネック」といいますが、この「グース」とは、ホーゼル(ネック)外径側(左側面)からリーディングエッジまでにある間隔のことをいい、別名「オフセット」とも呼ばれていて、フェイスブログレッションと密接に関係しています。

「グースネック」は、ホーゼル外径側からリーディングエッヂまでの幅が長く、FP値は小さいタイプが多くみられます。また、「セミグース」は、ホーゼル外径側からリーディングエッヂまでの幅がグースネックタイプより少し短く、FP値はやや大きめに表されます。そして、「ストレートネック」はホーゼル外径側からリーディングエッヂまでの幅が狭く、FP値は大きめに表されます。
(※スリクソン2016Zシリーズアイアン参照)

srixon.jpg

FP値は、0.0〜7.0以上(単位mm)で表され、また番手やネックの太さによってミリ単位もそれぞれ変わり、例えば、グースネックのクラブでもFP値は 5♯アイアン<6♯アイアン<7♯アイアン、といった具合にショートアイアンになるにつれて大きくなっています。これは、ロフト角が大きくなる番手(5番より6番、7番より8番)ほどボjushinkaku.jpgールとフェイス面の摩擦が大きくサイドスピンが少なくなる(ロングアイアンほど右へ、ショートアイアンほど左へボールが行きやすい)ので、少しずつFP値を調整することで「重心角」を変えて、全ての番手のボールの捉え方が安定させる目的があるからです。

「グースネック」のクラブはボールを包み込むように捉えやすく(左へ行きやすい)、ミートポイント(ボール位置)がスタンスの中央寄りになるので低弾道になりやすい、といった特徴があります。また、ドローボールが打ちやすかったりインパクトゾーンを真っ直ぐに捉えやすく、右へのミスやスライスが出にくいので、初級者向きと言われています。

22_02_image18.jpg「セミグースのクラブ」は、グースネックよりややストレートに近い形状で、ボールを包み込みがグースネックよりも少ないイメージです。ミートポイント(ボール位置)はややスタンスの中央寄りで、中弾道になりやすい特徴があります。また、インパクトゾーンをストレート軌道にしたり、またヘッドの開閉を少し行うことで、軽いドローや、フェードが打ちやすくなります。色々なスィングに適応できることから、中上級者向きと言われています。

「ストレートネック」は、文字通りシャフトとリーディングエッヂのラインがストレートに見えます。ミートポイント(ボール位置)はスタンスの左寄りになります。また、ボールが捉まりにくく右へ飛び出しやすい、高弾道になりやすい、フェードが打ちやすい、といった特徴があります。また、クラブの開閉を積極的に行うことで、ドロー・ストレート・フェードと色々球筋を打ち分けたり、弾道の高さを変えたりと、様々なテクニックを使えることから上級者向きと言われています。

形状タイプ別一覧表.jpg

つまり、グース(オフセット)が大きめでFP値が少なくなるほど、よりグースネック寄りの見え方が強くなり、グース(オフセット)が小さめでFP値が大きくなるほど、よりストレート寄りに近いネックに見える、という訳です。一般的には、自分のクラブがグース・セミグース・ストレートのどのタイプで、どんな球筋が打ちやすいのか、そしてFP値とは何を意味するのか、といった点を知っていれば良いでしょう。

ちなみに以下、私が使っているホンマのアイアンTOUR World TW727M の調整表(抜粋)です。ストレートネックタイプですが、セミグース系だったので、しっかりフェイスターンさせても引っかからないように、番手別に0.5〜1.25mm出荷時より大きく、Just0.25mm刻みでFP値をチューニングしてもらいました。なので、ばっちりフェードが打ちやすくなっています。そう、私はフェード中心のプレースタイルなんですね。担当していただいている、西日本屈指の凄腕のクラフトマン集団FGさんには、ホント感謝感謝です。

毎度、こんな会話をするのがとっても楽しいです。σ(^_^;)

HONMA調整表.jpg

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posted by プロゴルファーKAZU at 01:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | テクニカル