2013年05月31日

シャンク

「シャンク」とは、インパクト時にボールがクラブのネック(根元部分)に当たり、とんでもない方向に飛んで行ってしまうことをいいます。この症状が出てしまうと誰しもボールを打つことが怖くなってしまい、その後のスィングや精神的にも「どう対処していいか全く解らない状態」に陥ってしまいます。

かくいう私もかつてシャンクに悩まされていた時期があります。ある試合では、残り4ホールで順位はトップタイ。「さあ、ここから勝負!!」という時、ピンまで130ヤードの2ndショットをPwでなんとシャンク。最終ホールまで修正が効かず、ダメージを引きずったまま試合終了。その恥ずべき苦い経験は今でも忘れません。(結果15位まで後退)

先述のように「シャンク」はクラブのネックに当たる症状なので、「ボールから離れる」或いは「ヘッドの先端にボールを置く」などの対処をとることが一般的ですが、それでもなかなか直らないのが現実。かといって「より離れて」「よりヘッドの先端にボールを置いて」も症状は一向に改善しません。(以下、右利きの人を対象)

「シャンク」の原因は、「身体の開きが早い」「振り遅れ」「トゥダウン(ヘッドの先端部の下がり)」「しゃくり打ち(右肩が下がる)」「あごが上がる」etc…こうした動きが複数重なった時に多く発症しますが、それを誘発している「意識のある動き」を見つけ出す必要があります。以下の10項目の中で、自分が意識している動きがあるかチェックしてみましょう。(複数選択可)

【シャンク時のチェック項目】

□ 腰をしっかり回転させる
□ ダウンスィングではトップのL字形を崩さない
□ グリップエンドをボールへぶつける(指す)
□ ダウンスィングで右肘を腰へ落とす
□ インパクトはボールを強く叩く
□ インパクトゾーンは出来るだけ長くする
□ ハンドファストにボールを捉える
□ インサイドアウトに振る
□ フォローは出来るだけ遠くに腕を伸ばす
□ フィニィッシュは出来るだけ高くとる

もし、これらの中に1つでも当てはまる項目があれば、実はそれが「シャンクの原因」の可能性大。そう、自分では「正しい動き」と思って意識していたことが、実際には逆効果になってしまっているケースです。では、どのように対策をすれば良いのでしょうか。それは以外にシンプルな処方で、「チェック項目の逆をする」こと。つまり…

□ 腰をしっかり回転させる ⇒ 腰の回転をセーブする
□ ダウンスィングはトップのL字を崩さない ⇒ ダウンスィングでトップのL字を崩す
□ グリップエンドをボールへぶつける(指す) ⇒ ヘッドのトウをボールにぶつける(指す)
□ ダウンスィングで右肘を腰へ落とす ⇒ ダウンスィングで右肘を脇から離す
□ インパクトはボールを強く叩く ⇒ インパクトはボールを優しく打つ
□ インパクトゾーンは出来るだけ長くする ⇒ インパクトゾーンは出来るだけ短くする
□ ハンドファストにボールを捉える ⇒ ハンドレイトにボールを捉える
□ インサイドアウトに振る ⇒ アウトサイドインに振る
□ フォローは出来るだけ遠くに腕を伸ばす ⇒ フォローは出来るだけ近くで腕をたたむ
□ フィニィッシュは出来るだけ高くとる ⇒ フィニィッシュは出るだけ低くとる

いかがでしょうか。「え〜っ、うそ?!」なんて感じる項目もあるかも知れません。しかし「どうせシャンクが止まらないのなら…」といった覚悟でチャレンジしてみましょう。きっと解決策に繋がることでしょう。ちなみに、両手のグリップと間を10cmほど離して素振りをすると、右腕と左腕の動きの違い、或いは肘や手首の使い方の正しい感覚が分かります。シャンク防止だけでなく通常時でも正しい動きへの効果の高い練習方法です。


posted by プロゴルファーKAZU at 22:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | アセンション

2013年05月14日

ロフト角とスピン

その昔、スコットランドの羊飼い達が、杖を使って遠くのウサギの穴に丸い石ころを入れる遊びをしていたのがゴルフの起源と言われています。当初は杖から進化させたパターのような木製クラブで単にボールを転がすだけのゲームとして普及、また賭け事の遊びとしても楽しまれていたようです。

そんなある日、1人の男が自分のクラブを削ってロフト角をつけることを思いつきました。すると、今まで転がるだけだったボールは、なんと空中遥か彼方へと飛んでいったのです。それは当時のゴルファーにとってまさしく「魔法の杖」の誕生でした。

彼に1人勝ちをされて愕然唖然とした仲間達は、自分も同じロフト角を付けようと、こぞってクラブヘッドを必死に削ったのでした。その後、ゴルフは「空中戦」のゲームとなり、さらに「もっと飛ばす為には…」「もっと正確性を出すには…」と設計技術まで競い合っていくようになります。そう、そこからゴルフクラブは性能がどんどん進化。その信念・向上心は何百年ずっと変わらずに現代まで引き継がれています。そんな歴史と心を持つロフト角ですが、近代のクラブではどんな役割を果たしているのでしょうか。

@ ウッドのロフト角
その定義は、フェースの中心通る上下の斜線とソール(ヘッドの底部)に対して垂直 な面との間の角度のことをいいます。ウッドのロフト角はボールの距離・弾道、さらにバックスピン(インパクト時の衝撃摩擦によるボールの逆回転)にも大きく影響します。また、芯をはずした打球では、ギア効果(フェイス面の丸みによる摩擦効果)が働き、ボールに地球の自転のような横回転が掛かります。

また、ウッドのフェイス面の左右の丸みをバルジ、さらに上下の丸み(曲線)をロールといいます。バルジとロールは芯をはずした打球の時に、ボールに特殊な回転(スピン)を与えます(ギア効果)。

A アイアンのロフト角
その定義は、フェース面とホーゼル(シャフトを挿している根元部)との中心線の角度をいいます。アイアンのロフト角は、ウッド同様に飛距離・弾道に影響し、よりバックスピン量に大きく影響します。また、アイアンヘッドに刻まれている凹溝(スコアライン)に、インパクト時の衝撃によりボールのディンプル(クレーター状のもの)がめり込み、クラブヘッドの「推進力」とロフト角による「摩擦」の力でバックスピンか発生、ボールは打ち出されます。(実際は、ロフト角>打ち出し角 下図参照)

B ロフト角の違いが及ぼす影響は...

 ストロング(通常よりロフト角が小さい)の場合

● 距離感が難しい。但し、パワーアップで使いこなすことも可能に。
 (近年では技術向上によって、ストロングでもラクに使えるクラブが多くなりました。)
● 一般的には、ボールが上がり難く弾道も低くなってボールが止まりにくくます。
● ロングアイアンが難しくなり、各番手の間の距離にバラツキが出るようになり、スコアメイクが難しくなります。
 (近年はショートウッド・ユーティリティの登場により、その使用率は減少傾向に。)
● ヘッドスピードの速いプレーヤーの場合、適切なスピン量と弾道の高さによってドライバーの距離が伸びる可能盛大。

 ウィーク(通常よりロフト角が大さい)の場合

● 距離感が比較的合わせ易い。 但し、インパクトをリキんでしまうとスピン過多で曲がる。
 (ボールが柔らかかった時代の古いクラブは、ボールの歪みが大きいために必然的にウィーク設計となっていました。)
● ボールが楽に上がりやすい反面、距離が出なくなる。
● ヘッドスピードの遅く弾道の低いプレーヤーの場合には、ドライバーの距離が伸びる可能性大。

ちなみに、ボールのバックスピン量は、ヘッドスピードやクラブヘッドの使い方によっても変わります。併せて、ゴルフだけが唯一自由にボールを選択できるスポーツなので、最適なバックスピン量が得られるボールを見つけることも大切なポイント。但し、その数は何百種類もあるので、情報を収集ながら色々と試してみると良いでしょう。


posted by プロゴルファーKAZU at 23:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | アセンション