レッスンをしている中でも特に多く聞かれる質問です。レッスン書やゴルフ雑誌によれば、「飛ばしたいほどゆっくり振れ」或いは「腕の力を抜いて力まずに…」と書かれているのをよく目にするも、「そうは言ってもなぁ…なんで、力を抜いてゆっくり振れば飛ぶんだぁ⁇」なんて納得いかない気持ちの方が先行してしまうのが本音ではないでしょうか。
アベレージゴルファーの多くが実践している飛距離アップ法といえば、例えば「ヘッドスピードを出来る限り早く」「インパクト強く」「腰や身体の回転を速く」といったところが一般的です。もちろん、そうした方法で飛距離が伸びればそれに越したことありません。しかし、かえって逆に「飛ばなくなってしまった」「大きく曲がるようになってしまった」という経験を持つ人も少なくないのではないでしょうか?
では、なぜ早く振ったり強いインパクトを心がけたところで、逆に飛ばなくなったり崩れてしまったりするのでしょうか? それは「スピードやパワー」だけに頼ったてしまっているからです。もちろん、飛距離をアップするにはスピードとパワーは重要です。しかし、それだけでは飛距離アップにはつながらないのです。
次の図ご覧ください。

飛距離獲得のためにインパクト時に必要なパワー(衝撃力)は、一般的に「ヘッドスピード」が最も重要視されていますが、実は対局にある「ヘッド重量」とのバランスでその効果が生まれます。ここで言うヘッド重量とは、ヘッド自体の重量に加えて、遠心力によって円の中心から外側に向けて発生するG(重力)が加えられたもの。つまり読んで字の如く、インパクト時にボールにかかる「重い力」のことをいいます。
「私はヘッドスピードが早いのに飛ばない…」「一生懸命早く振ってるんだけど…」これらは明らかに、重力が無いインパクトでボールを捉えている典型的な例。


つまり、「力を抜いてゆっくり振れば飛ぶ」というのは、その方が「遠心力による重力」を発生させやすく、乗じて結果的にヘッドスピードも上がるから、という訳です。お分かり頂けたでしょうか?

さあ、皆さんも「遠心力」を有効に利用して、飛距離アップにチャレンジしてみて下さいね。(^_^)/~~~