2012年03月28日

道具の進化

私がゴルフを始めた25年前と比べ、ドライバーやボールなど道具は目覚しく進化しました。

当時のドライバーのヘッドはパーシモン(柿の木)が全盛。パーシモンへッドは現在のチタンヘッドとは違い、大量生産することが出来ません。なぜなら、ブロックにした柿の木を、職人さんが一つ一つ丁寧に削ってドライバーヘッドに造り上げていたからです。そう、プロ野球選手のバットを、一本一本アオダモの木から削って造るのと一緒です。

値段の差は、柿の木のどの部分を使っているかで分かれていて、クラブヘッドをソールした(地面に置く)ときに見える「木の筋(年輪)」が、左から右に歪みなく真っ直ぐに見えるか、或いはその筋の密集度は高いか、といった点が基準となっていました。これもまた、野球の木製バットと価値観は同じです。

パーシンモンは木製。だから、全体的にとても脆(もろ)い素材。初心者の頃の私は「超」がつくスライサー(スライスボールを打つプレーヤー)だったので、ボールはどのクラブでもフェイス面のヒール(手前)側に当たる傾向が強く、特にドライバーを打つのはひと苦労でした。なので、もしヒールで打ってしまったら大変。アンアンは軟鉄素材だから平気ですが、パーシモンは割れたり欠けたりしてしまいますから一大事です。

研修生の頃は道具ひとつ買うにも大変な生活でしたから、欠けたヘッドを接着剤で修理して、磨いて、ニスを塗って、なんてことをよくやっていました。今では考えられないことです。芯を外せば割れる、お金が無いから買い換えることも出来ない、だから長く大切に使っていたし、だからこそ上手になったのかも知れませんね。ホント懐かしいです。

また、当時のプロ・研修生の使用球は「糸巻きバラタボール」が主流。中心コアはゴム系のコルクにゴム糸を巻いたもので、カバーは爪で押すと引っ込むほど柔らかい素材。たとえ新品であろうと、トップしたら1ショットでおしまい。まるでザクロのように割れ、中からゴム糸が飛び出してしまいます。なので、ボールもまた、トップしないように一球一球大切にコースで使っていたのを覚えています。

現在は、道具もボールも丈夫で豊富になって安く入手出来るようになりました。新品でも中古でも自分に合った道具を試し、どんどん買い換えることが出来ます。便利な時代になって本当に有難い事です。

一方、道具を気軽に替える事が可能になった分、一つのクラブに対する愛着、或いはこだわりや感性といったものが薄れてしまっているような気がします。時代の流れ、と言ってしまえばそれまでですが、パーシモン世代を経験してきた私にとっては少々寂しく感じます。

posted by プロゴルファーKAZU at 23:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | スピリチュアル
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