2014年10月23日

修正の順序

調子が悪くなってきたり、自分の意図するような球筋が打てなくなってきたりすれば、トップの位置を変えてみたり、ダウンの軌道や体の使い方を変えてみたりと、いろいろ工夫をしてみると思います。もちろん、即座に修正が効いて「よし、わかった!」と思うこともありますが、多くの場合は考えれば考えるほど崩れてしまい、結果的に訳が分からなくなってしまったり、ずっと不調続きに陥ってしまったりすることもあります。

「ついこの間はこのやり方で調子が良かったのになぁ…」

そうなんです。そのやり方で良かったのは「この間」だけ。他のスポーツにも言えますが、調子は常に流動的に変わるので、どんな一流のプロでも絶好調は続かないし、ゴルフをしている限りは誰もが常に調子の変動を繰り返します。なので「わかったぞ!」と思っていたのにまた調子を崩してしまうことがあっても、ガッカリ肩を落としてしまうこともないのです。

そこで、私たちプロや上級者がそんな状況を乗り越えるために実践している修正(練習)方法とその順序をご紹介します。

@ アドレスのチェック
前傾姿勢やグリップ、ボールの位置の確認。これらは知らず知らずのうちに変化してしまうので、鏡や影で正しいアドレスがとれているかをみる。但し、自分ではこれで良いと思っていても間違っていることがよくあるので、前傾姿勢の角度もボール位置も時折普段と変えてみることで球筋の変化をチェックする。

Aリズムとタイミング
これもやはり鏡或いは影を見ながら何度も何度も素振りをして自分のリズムやタイミングを確認する。練習場と違い、ゴルフコースは1打1打で情況が変化するので心理も変化しやすくリズムやタイミングはすぐに狂わされるので、次打までの時間を有効に活用して、心も身体もリラックスさせながら身体に染み込ませる。この際、ターゲットに向かって打ちたい球筋もしっかりイメージする。

Bスイングチェック
テイクバックやフォローで、クラブヘッドが正しい向きになっているか点検。正しくなければ、手・肘・肩・膝・腰の動作を確認。但し、深入りして考え過ぎない。それでも良い感覚を掴めない場合は@に戻るか、Cを選択。

C基本練習
ハーフショット・クォーターショットなどの基本練習を繰り返す。コーチがいる人はコーチングを受けて修正箇所や思い違い・感覚のズレなどを明確にしてもらい、練習メニューをたてる。

シンプルですが、プロや上級者の修正はこれが基本。@〜Cをルーティーンとして繰り返しています。

「プロや上級者はスイングが出来てるからでしょう‥」

なんて声が聞こえてきそうですが、そんなことありません。これはレベルに関係ない基本的なチェック方法で、ビギナーでも可能な内容。それを謙虚に淡々と繰り返すこそ、良い結果を得るための、更には上達への道筋であるとプロや上級者が学び知ってきた修正の順序でなのです。

しかし、多くの場合はBのみ、そう、テクニックだけを追求し、多様な情報に振り回され考え過ぎてしまっているように感じます。

ちなみに、トッププロでも一目を置く「最強のアマチュアゴルファー」といわれた中部銀次郎 氏(2001年没)は、ラストメッセージとなった自身の著書でこう述べています。

「わかったと思うな。ゴルファーの多くがもつ技術偏重主義は危険だ。上達に欠かせないもの。それは技術でも、道具でもない。本当に必要なもの、それは心の鍛練である。ナイスショットは、不安や欲や虚栄心の一切ない、心が無の状態の時こそ出るもの。そして、もちろんスコアもよくなるものだ。」

これに気付き実践できれば、きっと真の実力あるゴルファーになれるのでしょう。本当の修正とは、自身の心も含めてなのかも知れませんね。
(^ー^)ノ


posted by プロゴルファーKAZU at 20:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | スピリチュアル

2014年06月13日

梅雨のゴルフと対策

今年の春先は乾燥が続いていたので、成長著しい今時期の新緑の芝にとっては恵みの雨なのですが、私たちゴルファーにとっては全く鬱陶(うっとう)しい限りの梅雨ですね。

今年2月の豪雪の影響だと思うのですが、例年にない豪雪の重さでかなりの圧力が掛かり、ゴルフ場の地面は硬く締まってしまっていました。なので、芝にとっては新芽の成長(根を伸ばすこと含む)が遅れてしまう状態になっていたのは確かで、それに伴ってライ(ボールの置かれている芝や地面の状態)も悪くなりがちです。この間(ここに2,3ヶ月)は特にトップボール系のミスが多くなって、普段イメージしているような内容のゴルフが出来ずにガッカリ、なんて人もきっと少なくなかったことでしょう。

しかし、このところの長雨で硬くなってと地面は緩み、現在の芝は生き生きと成長しています。悪かったライは次第に改善され、梅雨が明けた頃にはきっと気持ちよくプレーできるような状態が戻ってくることでしょう。

とはいっても、梅雨明けまでのあとひと月のゴルフをどう乗り切るか。地面が緩んでいるコースには、メンテナンスの都合刈り機をフェアウェイに入れることが出来ません。当然、芝は伸び放題になるので、フェアウェイかラフかも区別がつかないような状態に。通常の芝の状態なら、多少ダフっても本来クラブヘッドが持っている役割でソール(バンス)が滑ってくれるので、ある程度のミスはミスにならない(感じない)のですが、この時期はまた別。春先のゴルフとは一転して、ダフリやチョロのミスが出やすい状況なのです。

そこで、対応策としては「ボールをクリーンに捉える」ようにします。「クリーンに捉える」というのは簡単ではありません。難易度高です。意識してすぐに出来ることではないので、練習時から慣れておくことが必要ですが、ダフりやすい状況下では不可欠なショットなので、少々トップボールになっても構わない覚悟で、思い切って打ってみましょう。

その方法論としては、

@テークバックで右膝(角度)をしっかりさせる。
A体の捻転はしっかりさせるものの、トップの位置はあまり大きくしない。
B前掲の角度保ち、フォロー位置を低くとる。

といった点が特に重要で、この他「力を入れない、飛ばそうとしない」といった心理的な部分も当然ながら重要。また、無理せず大きめの番手を選ぶ、キャリーボールで飛距離を計算する、などといった戦略も必要となります。

ゴルフは年間を通じて、スコアを出しやすい時期、出にくい時期があります。低い湿った雲りの日、或いは雨天の時には普段よりボールが飛びません(気圧の関係上と思われます)。また、地面も緩んでいるのでボールも転がりません。そこに各個人の調子の良し悪しが複雑に絡んできます。そんな考慮をしつつ、客観的に自分を見つめて柔軟に対処することができれば、抜群に安定したゴルフが出来るようになることでしょう。

ちなみに、大リーグへ行っても日本での大活躍をそのまま邁進し続けているマー君ことニューヨークヤンキースの田中将大投手。そのチームメートで球界の至宝イチロー選手のコメントに興味深いものがありました。「田中には豪速球でバッターを三振の山でなぎ倒してるようなイメージがあったが、一緒にプレーをして何故あれほど勝ち続けるのかがよくわかった。プロとは言え、調子の悪い時も当然ある。しかし、調子の悪い時に乱さず自分のプレーの組み立てを変えて、どうゲームを良い方向に進めるか、その切り替えがまるでベテランのように上手い。分かっていながら自分でもできないことが多いのだが、彼にはそれができる。そこが凄い。」ぜひ、真似していきたいところですね。(^_^;)


posted by プロゴルファーKAZU at 15:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | スピリチュアル